生きているだけで十分仕合わせだ

今まででハッとしたこと。驚いたこと。生きていくうえで確かなこと。私の息子(昭和60年生まれ)に是非伝えたいことを書いていきます.猫に小判か、みずみずしい類体験か。どうぞ後者でありますように。

「成功と失敗」勝負の分かれ目は諦めようとした、まさにその時(私の体験から)

私の経験したこと 

バブルが崩壊する前、土地の有効利用が盛んに行われていた時期がありました。その頃私は中堅のデベロッパーで土地の有効利用を手がけていましたが、その中で比較的大型ビルの土地有効利用を手がける機会がありました。

三井不動産鹿島建設等々名だたる会社は殆んどこのプロジェクト競争に参加していました。私はどちらかというと後発でした。

オーナー(土地所有者)を説得するため、私の営業は2~3年続きました。説得するために持参した資料は膨大なものになりました。2~3年経った頃、設計プランを説明するために同行していただいた設計事務所の所長に弱音を吐いたことがあります。これほどまでにやってきてもオーナーからゴーサインをもらえない。一体いつ頃ゴーサインを出してくれるだろうか。この話しはやはり無理かもしれない...。

諦めようと思いましたが、何とか踏んばってオーナーを説得し続けました。その結果、ようやくゴーサインをもらいました。その日は、行きつけのバーで1人ウィスキーを飲みながら喜びを噛み締めたことを思い出します。

この話しを、商談を数多くやりとげていた友人にしたことがあります。そうすると自分も同じような経験をしたことがあるということでした。ほかに2~3人に話しをする機会がありましたが、同じような答えが返ってきました。

これって一体何だろう。


勝負の分かれ目は諦めかけようとした、その時

大きな商談には数多くの競争相手がおります。彼等はオーナーを口説くためには何回もオーナーのところに足を運びます。そのうち疲れてきます。オーナーの煮え切らない態度に痺れをきらして通わなくなります。その結果脱落していきます。競争に負けるということはこういうことだろうと思います。

しかし本当の勝負は痺れをきらして諦めようとした、まさにその時からはじまるのです。そこを思いとどまって、踏んばって、さらに努力を重ねるときに、道は開けてくるのです。私の経験でそう思います。ライバルは踏みとどまりきれなくて脱落していくのです。

ビル着工の起工式のとき、 挨拶のなかでオーナーから「よく辛抱してくれました」と言葉をかけていただきました。