生きているだけで十分仕合わせだ

今まででハッとしたこと。驚いたこと。生きていくうえで確かなこと。私の息子(昭和60年生まれ)に是非伝えたいことを書いていきます.猫に小判か、みずみずしい類体験か。どうぞ後者でありますように。

緊急事態宣言の解除は「遠泳で溺れるのは浅瀬」を連想せよ!

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緊急事態宣言の解除 

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、令和3年1月8日~2月7日の1ヶ月間、緊急事態措置が実施されています。

そして、今、緊急事態宣言解除について、いくつかの議論がなされています。

分科会尾身会長は個人的意見として解除について3つの条件を出されています。(2021.1.22)。

  1. 感染状況がステージ3まで下がること
  2. ステージ3になったからすぐに解除というのではなく、感染状況と医療のひっ迫状況の改善が継続している動きがあること
  3. 解除後もステージ2まで下げられるという見通しがある程度つくこと 

 

また、尾身会長は国会答弁で次のように発言されています。(2021.1.27(水))

緊急事態宣言を出したことの効果がおそらく今週の末、あるいは来週の初めにわかると思う。緊急事態宣言解除の方法、時期等にわたしは重要な影響を及ぼすと思っている。

 

政府発表予定(2021.2.2(火))

政府は、本日2月2日夕方に、栃木県を除く10都府県で、緊急事態宣言解除を3月7日まで延長する決定を発表する。なお、感染状況などが改善した場合は、期限の前でも解除する方針。

新規感染者数は減少傾向が続いているが、医療提供体制のひっ迫は改善の兆しがみられないとして、解除を延長。

 

日本経済研究センターの解除の影響予測(2021.2.2(火) 日本経済新聞記事)

政府が目安とする「ステージ3」で解除すると、目先の経済の落ち込みは小さいが夏に再宣言に追い込まれて経済が失速しかねない。「ステージ2」の水準まで感染者を抑えてから解除する、感染者が少なくなっていることから、夏に宣言の再発令に至るほどの感染拡大は招かない、夏から秋にかけて経済の回復軌道を維持できる。

 

緊急事態宣言の解除と「遠泳で溺れるのは浅瀬」について

緊急事態宣言を出すことも難しいのですが、緊急事態宣言の解除についてその方法、時期等を判断するのはさらに難しいことだと思っています。その判断が誤れば感染は再燃しかねないからです。

私は、緊急事態宣言の解除の方法や時期等を判断するとき、「遠泳で溺れるのは浅瀬」ということを念頭に入れるべきだと考えます。

「-遠泳のことである。子供たちがやるときは大てい多勢集団で列を作って泳ぐ。向う岸までかなりの距離を泳ぐわけである。海の中で波にゆられ、時には水を飲んで泳ぐ。だんだん疲れてくる。向う岸へ近づく頃はくたくたである。砂浜の人影が見え、波打ち際が見えると、やれやれと思う。ところがそれから先が大切なのだ。もう多分足が立つだろうと思って安心して立とうとするとえらいことになる。足は立たない。すぶりと沈む。水をのむ。あばれる。また水をのむ、溺れるということになる。こういう時の鉄則がある。ヒザが底の砂につくまでゆるまずに泳げということである。」 (参照:当ブログ「慎重を期する」は 遠泳で溺れるのは浅瀬を連想する(2016.9.22)

 ヒザが底の砂につくまでゆるまずに泳げという鉄則が当てはまるのはいずれの段階なのであろうか。ステージ3かステージ3でもステージ2まで下げられるという見通しがある程度つく段階か、それともステージ2か。

GoToトラベルキャンペーン(2020年7月22日~2021年2月1日)は時期を早まったのではないでしょうか。

感染がおさまってきた。感染対策をしっかりしておけば問題ない。  GoToトラベルで全国の観光産業の元気を取り戻そう、経済重視を進めていこう、というのであったのでしょう。

しかし、ヒザが底の砂につくことを確認しないでGoToトラベルをスタートしてしまったのです。早まったのです。

遠泳が溺れないための鉄則、「ヒザが底の砂につくまでゆるまずに泳げ」を肝に銘じて、緊急事態宣言の解除を行うことがきわめて大切なことだと考えます。

そしてもし解除が早まったら、即座に緊急事態宣言の時点に引き返す。ヒザが底の砂につくまでを実践することにやぶさかであってはならないと思うのです。

 

4ステージと6指標 

4ステージ

  • ステージ1  感染者の散発的発生
  • ステージ2  感染者の漸増
  • ステージ3  感染者の急増
  • ステージ4  爆発的な感染拡大 

 

6指標 47都道府県のコロナ感染6指標でみる感染状況(日本経済新聞 2021.2.2更新) 

【 2020.1.28時点 】

 

1週間の新規感染者数

感染者数の前週比

コロナ患者用病床の使用率

療養者数

陽性率

経路不明者の割合

ステージ3

15人以上

1倍以上

20%以上

15人以上

10%以上

50%以上

ステージ4

25人以上

50%以上

25人以上

東京都

53人

0.69倍

72%

116人

8.4%

56%

神奈川県

39人

0.61倍

48%

44人

13.5%

55%

埼玉県

29人

0.69倍

65%

63人

5.7%

49%

千葉県

41人

0.81倍

59%

85人

10.8%

73%

内閣官房の資料に基づき作成。病床使用者数は感染ピーク時に確保を想定する病床数に対する使用率。療養者数と新規感染者数は人口10万人あたり。

 

ステージ3では1週間あたりの感染者数が10万人あたり25人を下回ることが目安となり、東京では1日あたり500人を下回る水準となる。